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  「湿原の花と蝶 −3」

 湿原をでて休暇村側へ戻る途中の通路脇にキンミズヒキが群生していて道路脇を黄色い花穂で美しく彩っていた。 草原にはすでにススキの穂が広がり始め、秋の気配を感じさせる。

 キンミズヒキの脇では、ヌマトラノオが白い花穂を伸ばし、少し離れた野原では、ハイカイソウやオミナエシが黄色の花を咲かせている。

 そして今回初めて発見したのは、ホツツジで、藪陰にひっそりと咲いていた。 ホツツジの花は長く伸ばしたメシベとクルリと丸く反り返った3〜4枚の花弁が可愛い。 ホツツジは学名を Elliottia paniculata と言い、ツツジ科ホツツジ属の日本固有種の落葉低木で、北海道の南部、本州、四国、九州に分布し、山地の岩場などに自生する。

 ホツツジの花に感動していると、その傍にヤブマメが薄紫色の花穂を数本立ち上げており、さらにその先には、ツリフネソウが、赤い小船を花茎の先に釣り下げていた。

キンミズヒキ
ヌマトラノオ
ハンカイソウ
オミナエシ
ホツツジ
ヤブマメ
ツリフネソウ

 

 駐車場の前にはマツムシソウが植えられていて毎年初秋にたくさんの淡青紫色の花を咲かせるのだが、今年は花数がめっきり少ない。 一昨年種まきを怠ったようだ。 一年目の株を探しても見当たらないので、植栽をやめたのかも知れない。 マツムシソウはアゲハチョウやタテハチョウの仲間がたくさん吸蜜にやってくる、地域の蝶にとってはなくてはならない花なので、毎年の種まきはぜひ続けてほしいものだ。

 マツムシソウの写真を撮っていると、さっそくキアゲハがやってきた。 マツムシソウは、学名を Scabiosa japonica と言い、マツムシソウ科マツムシソウ属の二年草で北海道から九州の山地草原に自生して、初秋に淡青紫色の美しい花を咲かせる。 

 花茎の先端につく花は、小さな花が集まった頭状花なので、昆虫たちにとっては素晴らしい蜜源植物なのだ。  一個の花に多数の蜜源があるので、吸蜜に訪れた蝶は長くとどまり、写真は取り易いのはうれしいのだが、昨年の秋には「ひるぜんリザーブ」のマツムシソウ花壇にあまりにもたくさんのタテハチョウたちがやってくるので、撮影に追われて庭仕事がはかどらなくなった記憶がまだ新しい。

マツムシソウ
キアゲハ

 近くに森と開けた草原がある湿原というのは、生き物たちにとっては最高の生息域であるため、多様な生き物が生息できる。 そのような条件を備えた鏡ヶ成湿原は生き物たちの楽園なので、もう少し管理に力を入れて欲しいと思う。

 ('10.08.23)

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